ザ!クラシックルート!黒部横断スキー縦走を1泊2日で行ってきました。
扇沢〜針ノ木〜ザラ峠〜立山駅の通称サラサラ越えの旅です〜
天気 3/28(月) 終日高曇り お昼頃一瞬青空 3/29(火) 高曇り
日程
3/27(日) 長野発〜立山駅車デポ〜白馬〜日向ゲート
3/28(月) 日向ゲート(4:10)〜扇沢(5:43)〜針ノ木峠(12:54)〜黒部湖(14:36)
3/29(火) 黒部湖幕営地(3:51)〜ザラ峠(8:33)〜立山駅(16:13)
・下山後の温泉
ゆ~ランド 立山吉峰温泉 https://goo.gl/maps/T3D35gGJbMD7gVVR9
モンベルカード(1枚につき5名までだったかな?)orJAFカードで入浴料10%OFF
・入山前の買い出し
マンゾクスポーツ https://goo.gl/maps/jKJWP3bduz2v5Fws9
いつも商品知識豊富な店員さんが接客してくれます。こじんまりしてていいお店。
先日野谷荘司山をご一緒したyosukeさんと、どこか行こうよ〜と話していて、
最初は東北の方の山巡りor奥岩手縦走路orどこかにベースを張って妙高火打あたりをいろいろ回る、など案が出ていましたが、
「難しいかもですが黒部横断も考えてしまいました」とyosuke。
いやいや〜黒部横断私の技術じゃ行きたいとも言っちゃいけないでしょ〜、と思っていたのですが、
色々記録とかをちゃんと読んでみると(今までは自分が行く対象として記録を読んでなかった)、
どうやら核心部は滑走というより幕営技術やルーファイ、何かあった時の対応力など、総合力勝負っぽい感じがして、
これは、割とありなんじゃないかと気持ちが動いてきました。
3/20(日)-24(木)は信越トレイル4泊5日縦走だったので、終わった時の体力と体の様子を見て最終判断しましょう、ということになり、
信越終わりの土曜日くらいに靴擦れなどもだいぶ回復したので「これはいける」となり、yosuke さんに連絡。
私は個人的に針ノ木やザラ峠の上部のカリカリバーンの滑走が心配だったので、そのことを共有して、
「ま、ダメだったら即撤退。カリカリなところもアイゼンでクライムダウンしていけるところまでいこっかー」
という感じになったので、決行することに。
当初の予定では3/29(火)-3/31(木)の2泊3日+予備日1日の日程でしたが、
木曜日がどうやら雨模様っぽかったので、月曜日の仕事をなんとか調整して、
3/28(月)-3/30(水)の2泊3日+予備日1日に変更することにしました。
3/27(日) 長野発〜立山駅車デポ〜白馬〜日向ゲート
朝それぞれの車で立山へ向かう。
前日の雨で溶けたのか、安房トンネル周辺も凍結、雪などほぼなし。
立山駅に車をデポして、富山のマンゾクスポーツに。
先日黒部横断に挑戦していた店員さんに色々状況などを聞いたり雑談したりして、「気をつけて行ってきてね〜」と送り出してもらう。
その後白馬のラッピーとpatagoniaで諭吉数名とお別れし、夕飯食べながら最後の作戦会議。
室堂方面経由もきになるねーとなっていたので、まぁ状況や時間見つつ臨機応変にいこう!と。
24時前に扇沢手前の日向ゲート手前に到着。仮眠。
3/28(月) 日向ゲート(4:10)〜扇沢(5:43)〜針ノ木峠(12:54)〜黒部湖(14:36)
朝2時半起床。めちゃめちゃ眠い。
頭も痛くて最悪の目覚め。やっぱり3時間は寝たい。
(この前日もパッキングやらなんやらしてて2時間ぐらいしか寝てない。自業自得。)
2度寝しそうな相方をなんとか起こして、のろのろ準備。
用意してたらだんだん目が覚めてくる。
4:10
日向ゲート(1000m)出発 ヘッデンで歩行。 体が重たい。
5:43
日向ゲートから約1時間半で扇沢駅(1430m)到着
6:24
準備を済ませて出発 序盤結構早めに右岸に渡って右岸を進む。
針ノ木雪渓はデブリだらけ。左右からのデブリで登る道が狭くなってる箇所多数でキックターンが細かくなり、かなり時間を取る。
かなりカリカリになってるところもあり、シールで登るのに難儀する場面多数。
デブリを通過するときは板を持ったり、登高ではクトーも多用しながら登る。
2300m付近からはシートラ+アイゼンで沢を詰めて行く。
12:54
針ノ木峠(2536m)到着
景色が綺麗!最高!!きて良かった!
しばし写真撮影や景色眺めたり。ここまできちゃったね〜
ここ降りるといよいよって感じだね〜とか話しながら滑走準備。
13:55
針ノ木谷滑走開始。上部はやはり結構カリカリバーン+斜度が怖い。
キックターンをしながら降りるもこの斜度とカリカリだと
キックターンも結構怖いのね。。。
150mほど落としたら気持ちのいい斜度に。(カリカリバーンには変わりないけど笑)
2000m付近(確か?もうちょい上だったかな?)から雪が緩んできて最高ザラメバーン!気持ちいい!
景色のスケール感が大きくて滑ってて最高。景色を眺めながら優雅に下降する。
一箇所だけ雪が繋がってなくて板を持ったけど、それ以外は黒部湖まで雪が繋がってました。今年はやはり雪が多いみたい。
15:36
黒部湖(1450m)到着。すごい。普段の水面の下にいるなんてなんだか不思議な気分。
渡渉の準備を済ませていざ渡渉!
このあと、私の膝くらいまでの渡渉だったので、下のハードシェルは脱ぎました。
17:05
なんとか渡渉して寒いので速攻でツエルト張って今日の行動終了。
暖かいもの飲んでホッと一息。幸せ〜〜〜〜〜。
1時間くらいしたらだいぶ足先の感覚も戻ってきた。夕飯と水分沢山とって21時ごろ就寝。
3/29(月) 黒部湖幕営地(3:51)〜ザラ峠(8:33)〜立山駅(16:13)
2時or2時半起床(記憶喪失)
2泊3日ならそんなに早く起きなくても良かったのだけれど、
早い時間に行動するに越したことないかなーと思い早めに起きて準備。
3:51
黒部湖幕営地出発
中ノ谷を詰めて行く。途中かなりデブリ多い。
途中御山谷側にいける谷を通過。思ったより斜度なくて、
これなら御山谷側に行くのもそんなに難しくないかもと思った。
今回はあんまりチャレンジングなことをせず初めての黒部横断なんとか終えよう、的な雰囲気が出てたので、今回はそのままザラ峠を進む。
8:33
ザラ峠(2348m)到着。ザラ峠直下は少しツボ足で登ったりした。4時間40分ほどかかった。風もそんなに強くない。準備と休憩。
9:40
アイゼンとシートラで下降。
9:48
70mくらい降りたらいけそうになったので、滑走準備。
10:08
再出発 上部はだいぶカリカリバーン。でも針ノ木よりは斜度ない&緩んでて滑りやすい。
パウダーのパの字もないけれど、2200m付近からは斜度もちょうどよく、気持ちいい滑走!!!最高!!!
刈込池以降は過去ログなどを参考につなげて行く感じ。刈込池すぐの大きな堤防は私たちは降りてしまって右岸に行ったが、
堤防の上で繋がってるなら右岸に渡ってしまっていいと思います。
あとは本当にひたすら頑張る!シールつけてハイクするようなところはなく、スケーティングとヒールフリーでひたすら頑張る。
3月前半のあの突然の春きたあたりで溶けたのか、デブリ&全層雪崩だらけ。なんとか繋がってたのでありがたい。
1mほど積雪がなくなってるのがわかります
途中、相方は水がなくなったりして、ちょっとバテ気味でした。
(帰宅してから、熱はかったら熱あったらしく(コロナは陰性だった)、この時点からもしかしたら体調ちょっと悪かったのかも…?)
私は縦走後半からノッてくるタイプなので、割と余裕ありました。
16:13
立山駅到着
その後、デポした車に帰ってきました。お疲れ様でした。
全体を通しての感想など
憧れの黒部横断。いけて良かったー!
結果的に王道の通称さらさら越えルートになりました。
山スキー100には2泊3日で載ってたりもしてたのでどうかな?と思っていたけれど、
1泊2日で抜けれてよかった。でもこれは、雪の状態とかにも左右されるし、
今年は雪が多くて、いろいろ時間短縮にもなってたのかな?
立山駅に着いた時、これ私往復できるな?ってくらいには余裕がありました。
同行者に言ったら「勘弁してよ」と言われましたが、、、笑
総合力を試されるルートで、スケール感が大きくて、気持ちよくて、
愛される理由がわかるなーというルートでした。
逆からもやってみたいし、いろんなルート取りができそうだし、まだまだ通いたい!
あとは雪の状態と天候に本当に左右されるだろうなと。
滝が埋まってるor埋まっていない。
スノーブリッジのあるorないによって時間がかなり変わってきそう。
装備などについて
・靴擦れ対策について
先の美ヶ原縦走や信越トレイルで、体力とか、疲れとかよりなにが一番きつかったかって、靴擦れがきつかったです。
冬靴でも夏靴でも普段そんなに靴擦れを起こすタイプではないのですが、多分スキーブーツは湿気が抜けずに蒸れてしまって靴擦れを起こすんだろうな、と。
マンゾクでいい対策ない〜?と相談してJ1クリームと薄手のウールの靴下を見繕ってもらって、それに自分の私物のfinetrackのスキンメッシュを合わせました。
そしたら今回はほぼ靴擦れのトラブルゼロ、、、、!!!感動、、、!
クリームが良かったのか、スキンメッシュが良かったのか、薄手のウールが良かったのか、全部一気に試してしまったのでわからないので今後も引き続き検証していきます。どてぃーさんアドバイスサンクスです!!!
・徒渉について
過去の記録などを見るとインナーブーツとアウターの間に袋をかぶせて徒渉してる人もいましたが、軽量化なども考えた結果、日向ゲート〜扇沢までの舗装路歩きに使うサンダルと兼用でいいんじゃないかという結果になり、素足徒渉に。
黒部湖の底は尖った岩などもなく、むしろサンダルすらいらなかったかも?
しかしながら中洲の雪面歩きが本当に辛かったので、次行くなら、素足の入る小さめの袋二枚を持って行ってその上からサンダルを履いて徒渉ポイント探すかな?
あとはもう膝上覚悟でシェルも最初に脱いじゃって、最短時間で勢いで徒渉しちゃう方が体のダメージを考えると低い気がする。
私たちは浅いところを探して右往左往して、結果的に1時間以上徒渉に時間をかけてしまったのがよくなかった。からだひやしてしまった。反省。
水より雪面のが冷たいので、とにかく早く渡った方がいい。
・シュラフについて
信越トレイルはスリーシーズンで行ったけど、今回はザックに余裕があったので。シュラフは冬用シュラフで。気温高めだったので3シーズンでも良かったかもだけど、よく寝れたし結果オーライ?
・ピッケルどうするか問題
ピッケルはウィペットあったしもしかしたから、いらなかったかも?でももうちょっと上部の雪面硬かったらやっぱり欲しいかもだし、担いで行った方がいいかな。
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